Cigar Bar Bacchus

久米川駅の南口に出て、ロータリーを背に直進すると150m程の所で突き当りになる。 そのT字路交差点を右折したすぐ右側で『Bar Bacchus』が誕生しました。 オーナーは、居酒屋チェーン店『一休』が運営していた『ワイン&焼酎Bar19』で店長を勤めていた方で、店舗の経営方針変更を機に、独立開店に至りました。 4月16日工事契約となり、完了引渡し5月下旬までの流れを、ご覧下さい!

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まだ、何もない状態のBacchus。
この空間を、どのように仕上げていけるのかとても楽しみです!

まずは、全体の平面図面をつくり、そこに仮想のレイアウトを記入していきます。
PCでカウンター、テーブル、厨房、什器などを配置して、寸法確認をしたら墨付けに入ります。
この墨付けが重要で、ここで間違うと全体がおかしくなってしまうため、ここはよく考えながら丁寧に決めていきます。

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その墨を基準として、カウンターを作ります。
カウンターができると、全体のイメージがわかりやすくなりますね。

大工工事、設備関連工事が進んでくると、私が細かい作業に入ります。

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これは、Back Barの化粧材を作っているところです。30㎜×15㎜の杉の無節を45㎝に切断して、互い違いに組み込んでいきます。まるで、寄木細工の様に組みあがるまで、3日を要しました。

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これは、のちに取り付ける面格子のフレームです。
鉄工所で寸法指定しベースを作ります。
そして、この空いている個所に唐草風に加工したフラットバーを埋め込んで仕上がりです!

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ボトル棚の棚受けの固定です。
集成材の木口に化粧材を廻し、塗装をします。
塗料が乾燥してから棚受けを取り付けるのですが、ここはかなりの重量がかかるので、下穴をあけてボルト止めに
しました。

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そして、Back Barの塗装も終わり、水平基準のテープを貼ったらボトル棚を取り付けます。

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この鉄格子も、鉄工所で制作したものです。
よく見るとわかるのですが、無塗装の材料を仕入れて仕上げてあります。
どういう事かというと、これが経年劣化して錆びたら仕上がりなんです。
それまでは、暫しこの雰囲気で見守りましょう。

工事は佳境を迎え、最後の仕上げに入ってきました。
ここから廻縁、クロス、カーペット、その他の材量で最終仕上げをしていきます。
そして、照明、家具の仕入れに。

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壁の一部を左官で仕上げます。
工場を改装した様なお店をイメージしていたので、そのイメージ作りです。

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取引先のアンティーク屋に、古い3枚折れ戸がありました。
しかし、残念なことに、雰囲気は良いのだが使い方(取り付け方)がわからないようで、不良在庫になっていたのです。
そこは、私たちの本職です!
掻き込みを作って、蝶番を付けてドアとして機能させました。
それが下の画像です。

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こんな風に生まれ変わりました。

このような工程をもって完成されたお店がこちらです!
Grand Openのパーティ風景を掲載します!

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仕上がったお店に、これだけのお客様がいらっしゃるということは、正に建築屋冥利に尽きることです。
正直な話、この小さな町に作るBarのデザインを、どこまで攻めて良いのか悩みました。
今まで、都内のBar,レストラン、古着屋、セレクトショップといった個性の強い店づくりをしてきたのですが、それは、そのような場所であるから受け入れられているものだと考えておりました。それが、悩んだ理由です。

しかし、その偏見を取っ払い、好きに作らせていただいたこのお店を受け入れてくれるお客様がこれだけいるということは、次への大きな参考になった事でしょう。
また、近い将来、この町で新しいお店を作りたいと思います。

感想、ご意見がございましたら、お気軽にご連絡くださいますよう、よろしくお願いいたします。